The 32nd Annual Meeting of the Japanese Skin Cancer Society

会長挨拶

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第32回日本皮膚悪性腫瘍学会学術大会

会長挨拶

_第32回日本皮膚悪性腫瘍学会学術大会を鹿児島で開催する機会をいただき大変光栄に存じます。本学術大会を鹿児島にお迎えするのは平成11年の神崎 保会長による第15回大会に続いて17年振りのことです。この間に皮膚悪性腫瘍の診断と治療は目覚ましい発展を遂げました。診断に関しては PET/CT等の先進的な技術が普段に利用できるようになりました。治療としては粒子線治療が鹿児島を含め全国各地で稼働を始め、臨床の場で実際に使える分子標的療法の普及は目覚ましいものがあります。これらの最先端の情報を集約し会員に提供すべくプログラムを編成致しました。

_特別講演には University Hospital ZürichのReinhard Dummer教授を御招きします。 Dummer教授は悪性黒色腫、悪性リンパ腫に関する優れた御業績を挙げておられ現在の研究皮膚科学の領域を代表する研究者のお一人です。シンポジウムは診断に関して「皮膚悪性腫瘍の画像診断」、皮膚外科に関して「皮膚悪性腫瘍とリンパ節」、治療に関して「皮膚悪性腫瘍の新たな薬物療法」を企画しました。また鹿児島という土地柄から「ATL」のシンポジウムもはずせません。「皮膚悪性腫瘍とリンパ節」では皮膚外科医の腕の見せ所であるリンパ節生検と郭清の現状を概観し、これまでのアウトカムをレビューしていただきます。「ATL」のシンポジウムでは思い切って演者に皮膚科医を含めず、HTLV-1キャリアーと患者の実態、発症機序、治療層別化のためのマーカー開発、新規治療、移植医療について各領域の第一人者の先生方に御講演いただきます。

_悪性腫瘍の治療では緩和ケアがその重みを増してきています。緩和ケアに関する講演会を計画しました。演者は愛華みれさんと長倉伯博さんの御二方です。愛華みれさんは鹿児島出身の元宝塚歌劇団花組のトップスターです。愛華さんは数年前に悪性リンパ腫の診断を受けましたが病気を克服して現在も俳優として舞台に映画に御活躍中です。長倉伯博さんは鹿児島市内の本願寺派善福寺の住職さんの立場で広く緩和医療活動を行なっておられる方です。お二方のお話をどうぞ御期待下さい。

_さて薩摩の地では外科手術の画期的な一歩が記されました。鹿児島は日本で初めて全身麻酔下で外科手術がなされた地であります。一般には紀伊国の華岡青洲が1805年に通仙散を用いて乳癌を摘出した手術が広く知られていますが、これから遡ること80年、1725年に島津の藩医伊佐敷道與が全身麻酔下に兎唇の手術に成功したとの記録が残っています。この時麻酔に用いたのは朝鮮あさがお(曼陀羅華)で主要成分は通仙散と同じスコポラミンだったと考えられています。

_学術大会が開催される五月下旬は南国鹿児島でもまだ凌ぎやすい季節です。是非御参加いただき、学問だけでなく手術医療と関わりの浅からぬ薩摩の歴史にも触れていただければ幸いです。皆様のお越しをお待ち致します。

第32回日本皮膚悪性腫瘍学会学術大会
会長 金蔵拓郎

 

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